新興誌の情報の信頼性、豊富さを検証
相場の混乱が続いている。数年前発覚したサブプライムローン問題は、いまだ尾を引きずっており、長いトンネルの出口が見えてきたとは言い難い状況だ。
藁にもすがる思いで個人投資家が手にとるのがマネー誌だろう。各誌、工夫を凝らして、さまざまな切り口から多くの銘柄を挙げて儲け方を説いている。
しかし、巷のマネー誌で紹介されている銘柄を盲信していて、利益を挙げることはできるのだろうか。そこで代表的なマネー誌三誌と、創刊から二年が経つネットマネーを加えた四誌に掲載された企画から銘柄群を抜粋、その後のパフォーマンスを追うことで各誌の実力を測ることとした。
まず、各誌が個別の銘柄を推奨している企画を挙げてみよう。マネージヤパン六月号より「一発逆転! 今月の注目株10」、日経了不土八月号より「株の達人に聞く 特選10銘柄」、ダイヤモンドザイ六月号より「原宿投資研究所 3ヵ月で20%の上昇を狙う株BEST18」、ネットマネ上八月号より「高い潜在力で今こそ注目の、中小型株30に先乗りだ!・」といった具合に、今にも上がりそうな力強いタイトルがずらりと並ぶ。では、各誌の記事から抜粋した銘柄群をそれぞれ均等額ずつ組み込んだポートフォリオ(資産配分)を想定して、各誌発売日の前営某日である四月一八日の終値から、三カ月後である七月一八日の終値までのパフォーマンスをTOPIX(東証株価指数)の値動きと比較してみよう。これで結果がTOPIXを下回るようであれば、取り上げられた銘柄を闇雲に買い漁るより、TOPIXのETF(上場投資信託)でも買って、放置しておいたほうがマシということにもなりかねないわけだ。
各誌の主な組み入れ銘柄は、マネージャパンではフリービットや日本ガイシ、東急電鉄などづフエテイに富んだ構成。日経マーはホンダや日立造船、長谷工に森精機などの手堅そうな銘柄が中心。ダイヤモンドザイは二〇%上昇狙いを謳うだけあって、三菱重工やゴルフダイジェスト・オンライン、パイオニアにアクセルマークなど大小織り交ぜたバリュー株がメーンだ。ネットマネーはタイトル通りの中小型株一辺倒で、ジャムコ、日本ケミコン、神鋼電機、竹内製作所など実に渋い選球眼。四訪中、老舗の三誌までがデカプリングの申し子、コマツを推していたのは時勢を見るようである。
結果は各誌差にバラつきはあるものの、TOPIXの水準を上回ることには成功した。意外な健闘を見せたのはネットマネー。比較開始から一月後には対TOPIXで一五%に遣る優位に立ち、そのまま逃げ切った。
一記事で各誌の実力が側れるわけではないが、結果を見るとマネー誌の情報はいくらかの判断材料には値するようだ。もちろん、「投資は自己責任」の原則はゆめゆめ忘れてはならない。